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Future or Past <No.7>

「なんだ・・・?
 この城にでも攻め込むつもりか?」
サンドリアのドラギーユ城門番がしかめ面に、こんな事を言うのも無理は無い。
この時、異様な数の冒険者が城の前で整列していたのだから。

わたしもこの大勢の中に居た。
誰に言われたのでもなく、自然にリーダーシップを利かせた冒険者に従って
わたしはシーフの列に、ジゼルさんは戦士の列へと並んでいた。
そしてこの日の為だけに作られたリンクパールを、皆耳元に付けて。

「はーい、それではズヴァール城突撃イベントの概要を簡単に説明しますね」
どこでこの様なイベントが企画されたのかは知らないけれども
3アラが作れるほど沢山の冒険者が集まっていた。
しかし企画の経緯などどうでもよく、皆、最果ての地ズヴァール城を目にしたい。
その思いだけでこの大人数になったのだろう。

「では、これからズヴァール城に向かいます。
 まずラグモント峠を目指すので東ロンフォールに向かってください!」
この一声で大集団がぞろぞろと移動し始める。
多くの人は初対面だろうが、和気藹々と話すのがパールから聞こえてくる。
わたしもその会話に混ざりながら集団の中に溶け込んでいった。
・・・そして残ったのは、かすかに残る熱気とあっけに取られた門番だけだった。

集まった冒険者は多種多様。
練達のモンクやまだ基礎もままならないだろう白魔道士。
そんな訳でラグモント峠に入った辺りから血気盛んなモンスターが襲ってくるが
それは無謀な行為であって、ホント一瞬にして返り討ちにされる。
次第に目に付くモンスター全てが攻撃対象となっていて
ラグモント峠はただの空洞と化していた。

峠を抜けた先に初めて見る雪が一団を迎え入れた。
しかしそれは優しい物ではなく冷たい雪のつぶての吹雪という形だった。
それでも一団の熱を冷ますには役者不足で、虎やアーマリン
さらにはザルカバードのドラゴン・デーモンすらも熱意と数で押し切って
とうとうズヴァール城門前にたどり着いた。

けど、最終目的地はココではない。
・・・城最深部にある王の間。
この先には王の選りすぐりの尖兵が待ち受けているので
どれだけの冒険者がたどり着けるかはかわからない。
むしろ安全すら保障されていない場所へと踏み込んだのである。

案の定、ここから脱落者が多くなってきた。
向こうも数で押して来る様になったのもあるが、個々強くなっているのは確か。
1人、また1人脱落していく中、気付いたら大勢のクゥダフに囲まれていた・・・。

皆持てる限りの力を発揮するが、あまりにも混戦になりすぎて後衛陣の衰退は激しかった。
わたしも少しでも力になろうと渾身の一撃を打ち込み続けるが
それがクゥダフの注意を引き付ける事になった。
既に疲労困憊だったわたしに向けられるは身の丈ほどの大きな剣。
その刹那、力任せにそれが振るわれる―・・・



「うわぁ?!」

「・・・何変な声あげてるの。全く緊張感が無いネ」

驚いて体勢を持ち上げた所へ目に映ったのは、金色の髪を後ろでまとめたポニーテールの戦士。

「あ、ジゼルさんか・・・」

「休憩中にうたた寝する未来先輩が悪いんだよ。何もこんな所で寝なくても」

ジゼルさんの後ろにあるのは大きな門・・・。
あの時目指した最終地点、王の間へと続く道。

「ごめんごめん、・・・ちょっと外の空気吸ってくる」

「・・・ココも外だけど?」

「むぅ」

門から少し離れた橋でちらちく雪を見ながら、さっきの夢の先を思い起こす。
・・・あの後、わたしもジゼルさんも力尽きて強制的にサンドリアに帰されたんだっけ。
そこで残ったみんなの勇姿をパールから聞いて・・・。
そして数人だけがここに辿り着いた。
その人たちもこの橋を渡ったんだと思うと、長い時間はかかったけれど
やっと追いついたんだって思えた。

「ふぅ、もう大丈夫です。お待たせしました」

門前に待つのは5人のメンバー。
ジゼルさん以外の人はジュノで一緒になった人だったけど、その目的は同じ。

――王の討伐。

「それじゃ、行きましょうか」

あの時果たせなかった目標。
それを超えて討伐と言う目標に向け、1人のミスラ詩人はまた歩き出した・・・・。



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中途半端に終わらせているのもどーかと思って、懲りずにまた書いてしまったwww
つかダメダメですね、才能無さすぎ。
最初の方はさぱーり会話ないじゃん!
言葉が稚拙で臨場感ないじゃん!
などなど・・・。
まあ、多分これで最後なので勘弁してくださいw

あ、ちなみに冒頭のイベントはホントにあったイベントです。
企画経緯等知らないのだけど、ほぼ全鯖一斉に行われたイベントでした。
この様子は第一回目で、後に2回くらいあったけど全然人数集まらなかったっけ。
時期は・・・、FFXI一年目の9月頭?
インスニなど無くて大変だったけど、楽しかったなぁ。

by Future-truth | 2005-03-30 16:30 | 出来心の産物 | Comments(2)

Commented by Giselle@FF11 at 2005-03-30 18:00 x
何とも懐かしいネタを・・・w
ズヴァール突撃の企画は2chが発端だったかな~。

確かにあのイベントは楽しかったですね!(記憶の彼方に消えてましたがッ)
途中の亀地帯で私と未来先輩以外にもたくさんの人が死んだっけ・・・

リンクパールを通してのその後の実況Liveも面白かったネ。
Commented by Future-truth at 2005-03-31 17:54
あー、2chが発端だったのか。
その頃は2chの事全然知らなかったから、覚えが無いのかな。

まあ、大リンクしかり、実況しかり、初めて見たりしたのを
多くの人たちと共有したからこそ、楽しかったんだろうね。
もう2年以上も前の話だから記憶の彼方に消えててもおかしくないけどw


とりあえず、「Future of Past」は
これで終わりにしようかなーって思ってます。
一応、闇王っていう大きな区切りのとこまで書いたし。
(その前をかなーり飛ばしてますが 汗)
反響も薄いし(あったか?w)、なによりフツレの中の人の
文章力が無いのがかなり響いてるから(;;;´ー`)
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