小説らしくしようとしたけど結果的にはラノベのようになった落書き

新生FF14では基本的にフツレで遊んで、盾役だけはオスッテのアヴニルで~
ってスタンスで遊ぼうと画策していますが、どういう訳か2人の設定が出来上がってしまい
尚且つそれをお題目にしたナニカを書いてしまいました。

書き上げたコトも載せたコトも後悔してる。
しかも最後の方はヤッツケ。救いようが無い_(:3」∠)_

以下、素人の落書き。




























時は夕刻。樹々に慈しむように抱かれた街、グリダニアは
枝葉の隙間から篭れ落ちる穏やかな夕日を浴びて黄昏色に染まり
カーラインカフェのステンドグラスも日中とは違った表情を浮かべ
淡いオレンジ色に照らされた店内は、少し遠い記憶の中を探っているような
そんな気持ちにさせてくれていた。

やや現実味を帯びない空間の中、俺は1人の女ミコッテと向き合っていた。
乱暴に分けられた独特な髪型をした赤髪は情景と混ざり合い、しっかりとした像を結ばず
本当にそこに居るのかと少し不安になったけれど
自分の名前を呼ぶ快活な声は確かにそこから発せられていた。

「久しぶりだね」

「姉さん、久しぶりってレベルじゃないって」

それもそのはず、姉である彼女と弟の俺は短く見積もっても6年ぶりの再会になる。
5年前にあった黒き龍の災厄の時には苦心して連絡を取ろうとしたのにも関わらず
その安否すら掴めず仕舞いだったから。
それに反して彼女からの連絡は、安易な事にモグレター1通で済んでしまった。

「モグレターって便利だね。本当は双方の同意があった同士でしか使えないみたいだけど
 生き別れなんですって言ったら、モーグリが涙流しながらクポクポ飛んでいったよ」

そう言いながら笑う彼女は、俺の知る姉そのものだ。
けれど、そのもの過ぎて現実味が無い。

「5年前の災厄を考えれば、生き別れなんて涙を誘う定番の台詞じゃないか」

頬杖を付きながら飄々と「そうかもね」と言う様は、どこか他人事のように聞こえて
白々しさと彼女を探す為に苦労した事を思い出すと肌が粟立ちそうだったが
「そういえば」の後に続いた言葉に、深い落とし穴に落とされたような
妙な無重力感と衝撃を受け、肌が粟立つ想いも別な落とし穴に落とされた気分になった。

「5年前って何があったの?」

何か言葉を発したつもりだったけれど、地の底の落とし穴から地上に助けを求める声の如く
口からは言葉とも空気ともつかない物が漏れ出るだけだった。
何故あのエオルゼア全土を巻き込んだ惨状を知らない?

「全部を知らない訳ではないけど、ダラガブから龍が出てきたくらいからを知らないんだよね」

エオルゼア侵略を目論むガレマール帝国は、エオルゼア制圧の策として
ハイデリンの衛星「ダラガブ」を地に落とすという前代未聞の作戦を展開し
それを防ぐ為に主要3都市の軍部からなるグランドカンパニーと
有志で集まった冒険者部隊がダラガブの落下地点「カルテノー平原」で
帝国の大隊と雌雄を決した。
防ぐのにも、落とすのにも、彼の地の覇権を握る必要があったからだ。

しかし、目前まで迫ったダラガブは突如として割れてしまい、中から一頭の巨大な龍が現れた。
黒き龍は炎を纏いながらエオルゼアを攻撃し各地に甚大な損害を与え
グランドカンパニー、帝国のどちらも壊滅的な被害を蒙る事になる。
もう帝国との戦闘は意味を無くし、黒き龍の虐殺が繰り返し行われるだけになったとき
俺たち、それこそエオルゼアに居た全ての人々の記憶が欠落する。
この先の事は誰一人として覚えていない。

「それ聞いた」

知らないと言うから説明したのに、それに対するのがそのたった一言か!
と、怒りたかったものの、それ以上に落胆の感情が強くて
思わずテーブルに伏せ、両手を頭の上に乗せて抱えてしまった。
彼女によって蓄積されていた胸の奥にある往年のモヤモヤとも嬉しくない再開を果たす形になる。

「ああ、ごめん。誰に聞いても同じような事を聞くだけだったから」

それはそうだろう。
いまエオルゼアに暮らす人々にとって、これが共通の認識なのだから。
それを知らないと言うような人物には会ったことが無く、むしろいま初めて会ったくらいだ。
落胆の感情を抱えながら眼だけで彼女を見ると、いつの間にか夜の帳からくる影が落ちていて
ランプに照らされ陰影のはっきりした顔には、それまでの陽気な雰囲気ではなく
真面目な顔つきでいることに少しドキリとする。

「仲間内で調べても同じような情報しか得られなかったしね。
 だから、広い範囲での情報収集と生存の報告を兼ねて、それぞれ近親者に会う事にしたの。
 5年ぶりらしいから」

らしい?
あの惨劇から5年でなければ、一体どういう事なのだろう。
妙な不安感から鼓動が徐々に早くなり、ふと吹いた風から起きる樹々のさざめきが
このヘンテコなやりとりを見て噂をする森の声にも聞こえてくる。
俺たちは監視されている。
誰に?
世界に。

「5年ぶりって、どういうことだ?」

これまでも持ち前の自由奔放さで散々と悩ませてくれた実の姉は
感動の再会の場面ですら弟の俺を混乱させる。
俺の世界で一番の問題はこの姉であり、関わりの無かったあの6年間は
実は人生において最も平和だった時期だったのかもしれない。
鼓動が早まり独特なペースに惑わされ思慮の浅くなった俺にそんな無為な考えが過ぎるが
彼女は更なる追い討ちをかけてきた。

「私、カルテノーでの戦いから、今に飛ばされたみたいなんだよね。
 タイムスリップってやつ」

「は?」

思うよりも先に口が先に出てしまう。
魔法文明が謳歌するエオルゼアでも突拍子すぎる。
続けざまにため息が出るが、胸の奥底から沸いてくるモヤモヤまで吐き出すことは叶わず
もうこのモヤモヤはモルボルにでも転生しなければ吐き出せないのではないだろうか。

「突然の事だったから詳しい事が全く解らないんだよね。
 急に5年後ですって言われても情勢が掴めないし、どういう訳かみんな私達が
 冒険者として活動してた頃の事を覚えてないし、困ったものだよ」

再開の喜びを分かち合う為に来たと言うのに、聞かされる話は非常識な事ばかりで
どういう事なのか全く解らないのも、困るのもこっちの方だ。

「とにかく、かの決戦に対しての一般認識はこれ以上も以下もないって。
 そういう面倒な調査とかは腕利きの冒険者に任せればいいんだよ」

「面倒?」

若干声色が変わり、どうしたことかと顔を見ると
先ほどとは違った真面目な顔つきが見て取れた。
これには見覚えがあり、これの方がよっぽど面倒だったと思い出す。
「厨二病」の発症だ。

「冒険者登録で尊敬する偉人の名を借りておきながら
 世界の危機に対して面倒だなんて言うのはどういうことなの。
 仮にもあなたの登録名はなんなのよ」

「アヴニール・アデルバート。
 忠義を尽くし護るべきを知り剣技に長けた騎士かr」

「そうでしょ、護るべきを知る偉人の名を掲げているのにも関わらず
 エオルゼアの平和を護る事に尽力しないでどうするの」

「そもそも決戦での事象と平和を護る事はべつもんd」

「黒き龍は姿を消しただけで完全にその脅威を取り除けた訳じゃないでしょ。
 かの決戦で何があったのかを知り、もしもに対して備える事も護る事じゃないの」

「だかr」

「私も伊達に同じように偉人の名を掲げてる訳でなく、これでもエオルゼアの脅威とされた
 蛮族が呼び出した蛮神と対峙して…」

もうこうなっては手の付けようがない。面倒の一言に尽きる。
滔々と語られる話は右から左に抜けて頭に入らず、ただこの嵐が過ぎるのを耐えるだけだ。
もう降参、お手上げだと言えたらどれだけ楽だろうと思った頃、突如として嵐が止んだ。
怖いもの見たさの心情で彼女を見ると、神妙な顔つきでこちらを見ていた。

「どうしたの」

「ところで、私達って何歳差だっけ」

「3つ差だけど」

考えなしで素直に答えると、彼女の顔はみるみるとニンマリとしたものに変化し
その表情に戦慄を覚えていると「にーさん」と言ってきやがった。
ああ、もう嫌だこんな姉。
こんなのが同じ冒険者なんて考えたくも無い。
同じパーティになるなんて以ての外、全力で避けてやる。

冒険者としてまだ日の浅い俺が見つけた一番最初の護るべき物は
姉とは同じパーティにはならない、という事だった──。
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by Future-truth | 2013-06-27 19:08 | FFXIV

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